医療行政には現役の医師も関わっています。

3年前の夏、私は股関節を人工関節にする施術を受けました。

60歳になるまで病気らしい病気をしたことがなく、薬も風邪をひいた時ぐらいでしたが、50代後半になって、股関節が少し痛みだし病院に行きました。そこで医者に「60歳になったら人工関節にしましょう」と、いとも簡単に言われました。

それからは,整体やらピラテスやら水泳やら、色々やってみましたが徐々に悪化。68歳になり、歩くのも辛くなってきたので順天堂病院を受診しました。すると即座に「炎症を起こしているので、人工関節にしましょう」」言われました。

順番待ちで3カ月後に入院。主治医H先生に「3人の医師が連携しながら年間120人以上の股関節施術をしています。安心してください」と言われて手術台へ。「麻酔をかけます」という言葉の後、意識が途切れ4時間後、「無事に終わりましたよ」という声で目が覚めました。夏の暑い時でしたが冷房が効いて快適な入院生活でした。朝、昼、晩、食後に薬を服用。3日目の朝、看護婦さんから「今朝は薬を飲みましたか?」と尋ねられて初めて忘れていたことに気がつきました。もう痛くないと伝えると、痛み止めの薬はやめることになりました。大きな施術なので、いつ痛みがくるかと覚悟していたのですが、痛むことはありませんでした。今では6カ月ごと、経過診察を受けるだけで、日常生活ではほとんど忘れて過ごしています。

ところで、H医師は私の施術の翌年、厚生労働省に出向されました。医薬関係の人のの話では、厚生労働省には100人以上の医師が勤務しておられるそうです。どれだけ有能な役人でも、全てのことを理解しているわけではなく、医療行政に医師の手助けをうけながら進められているのだと気が付きました。